雑誌進化論(仮)MacFanはけっこうすごいと泣いた回 不定期連載第1回

ようやく念願のMacBookを購入しましたっ!近所の家電量販店で破格のポイントがついていたのに釣られ、半ば衝動買いのように購入しちゃいましたよ。買ってしまったものは仕方ないとばかりに、早速セットアップを行い、そのあまりの容易さにひとしきり感動した後、「あっ」と気づきました。「Macの細かいノウハウが無い…」

Macは職場でしか使ってこなかったので、痒いところに手が届く細かい設定や便利なフリーソフトとかの情報をまったく持ってなかったんです。聞こうにもMacユーザーの友人は、常に仕事の締め切りに追われているし。でもすぐに何とかしたかったので、欲しい情報が詰まっていて、それでいてMacをより楽しく、より魅力的にしてくれる書籍や雑誌はないものかと、またもや家電量販店へ。最近は家電やPC関連の書籍が充実していますからね。そこでMac関連の書籍をいくつか立ち読み比較して、選んだのが「Mac Fan」。歴史ある定番の雑誌でよく見られるのが、内容の使い回し。さて「Mac Fan」は一体どうなのか…

とりあえずジャケ買いでしょ

雑誌の場合も「ジャケ買い」と言っていいのかわかりませんが、そう思わせる魅力を感じる雑誌があります。MacFanの場合、2009年2月号の表紙は戸田恵梨香さんでした。彼女のファンではないのですが、かわいい女優だなと以前から思っていました。身近にいてほしい可憐な感じの女性ですね。

写真1今回、目を奪われたのは彼女の魅力だけじゃなく、表紙のデザイン全体から「これはMacユーザーのための雑誌だよ」っていう主張を放っていたように感じられたんです。それでMac関連の雑誌の中でも自然と目を引きつけられたというか。

まんまと見た目にひっかかったとも言えますが、表紙とはそういうもので、この表紙は十分に仕事してます。それに「Mac=デザイン制作」といったクリエイティブの高さを持つユーザー認識に応えようとする表紙なのが、とてもいいと思います。

初心者にはTIPSを 上級者には蘊蓄(うんちく)を

写真2初心者から上級者まで、満足できる情報・特集がバランス良く掲載されてます。層が厚い初心者から中級者向けの情報がやはり充実していますが、ベテランな上級者も思わず唸る奥深いコンテンツもちゃんと用意されています。定期購読しても安心して長く楽しめるのではないでしょうか。

初心者から中級者向けとしては、ソフトウェア紹介やサービスの使い方、それらの設定方法が画面キャプチャ付きで丁寧に解説されています。さらに、ちょっとひと工夫的な便利な使い方を、すぐ脇に別枠でくくって紹介していたりとヌカリがない見事な構成です。

写真3上級者向けには、アップルの歴史を辿っていくようなコンテンツだったり、Mac Fanライター陣が人柱になってレポートする「日々是検証」などが興味深く感じられると思います。これらではMac本体に限らず、気になる周辺機器に関する情報が豊富に取り上げられているので、Macの懐がさらに深くなっていく感じにさせられます。この情熱に当てられて、ついそっちの道に…、踏み出してしまうかもしれませんね。

ほぼすべてのページ下にあるコメントにお得感を感じる

他の雑誌では、なかなか見られない特長として、ほぼすべてのページ下の欄外に、120字ぐらいのコメントがあり、本文では紹介できなかった補足情報が載っているのです。便利な裏技が多いので見逃せないです。時には、編集後記にあるようなMacに関係のないコメントもありますが、そこから記事の裏側を想像できたりして、なかなかいいスパイスを効かせています。

好感持てるのは、広告をコンテンツの一部と扱う配慮

写真4特別、広告が少ないわけではないと思います。しかし、読んでいて広告がうっとおしくならないな、とふと思ったんです。PC系の雑誌では、広告ばかりが集まったところが必ずあって、そのゾーンに入ったら軽くページを飛ばしてしまいます。必ず欲しい情報があるとは限らない、そんな性格を持っているからこそ、集められてしまっている事情もあるのでしょう。

しかし、「Mac Fan」は細かな配慮を怠りません。ちゃんとコンテンツに合った広告をその記事の後ろに集めすぎない程度に配置したり、広告に見えないようにタイアップ記事や商品レビューで見せたりしています。広告のストレスを感じない作りは、記事をより純粋に楽しめることにつながると思います。これからも、こんな細かいところにも気を配って雑誌を作ってもらいたいですね。